SNSで見かける愛らしいマイクロブタに『飼ってみたい!』と思ったことはありませんか?でも『本当に小さいままなの?』『ペットとして飼えるの?』と不安も多いはず。マイクロブタは犬のように賢く甘えん坊な一方で、法的手続きや住環境の制約など、飼育前に知っておくべき現実もあります。この記事では、マイクロブタの基本情報から飼育の実態、デメリットまで、後悔しないための情報を徹底解説します。
マイクロブタとは「小型に改良されたブタ」のサイズ区分【結論】

マイクロブタとは、成長時の体重が18〜40kg程度の小型ブタの総称です。
実は『マイクロブタ』という品種のブタは存在せず、ミニブタをさらに小型化して改良した個体を指すサイズ区分に過ぎません。
2000年頃にイギリスで誕生し、海外では『マイクロピッグ』『ティーカップピッグ』とも呼ばれています。
一般的な家畜豚が100〜300kgまで成長するのに対し、マイクロブタは中型犬(柴犬やコーギー)程度のサイズで成長が止まるため、ペットとして飼育可能な大きさとして注目を集めています。
ただし、明確な定義基準がないため、ブリーダーによって『マイクロブタ』と呼ばれる個体のサイズには幅があるのが現実です。
3分でわかるマイクロブタの基本情報【体重・寿命・値段】
マイクロブタの基本スペックを表で整理しました。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 体重 | 18〜40kg(成体) |
| 体長 | 40〜55cm程度 |
| 寿命 | 10〜15年 |
| 価格相場 | 20〜50万円 |
| 知能 | 人間の3歳児相当 |
| コミュニケーション | 約20個の鳴き声で意思表示 |
特筆すべきは犬以上の知能の高さで、トイレのしつけや簡単な芸を覚えることができます。
痛みや愛情を感じる感受性も豊かで、飼い主との深い絆を築けるペットです。
![マイクロブタについて - pignic [ピグニック]](https://www.pignic.jp/wp-content/themes/pignic/images/micro-pig/whats01.jpg)
マイクロブタとミニブタの違い|混同しやすい3つのポイント

マイクロブタとミニブタは混同されがちですが、明確な違いがあります。
ここでは3つの重要な相違点を解説します。
サイズの違い|マイクロブタはミニブタより一回り小さい
最大の違いは成体時の体重です。
- ミニブタ:40〜100kg程度
- マイクロブタ:18〜40kg程度
- 家畜豚:100〜300kg程度
マイクロブタはミニブタをさらに小型化した品種改良の結果生まれた個体で、約半分のサイズに抑えられています。
体長で比較すると、マイクロブタは40〜55cm程度で、中型犬に相当する大きさです。
ミニブタは大型犬サイズまで成長するため、飼育スペースの必要性も大きく異なります。
参考:マンションでマイクロブタを飼う現実 – 東洋経済オンライン
品種ではなくサイズ区分|明確な定義がない現実
『マイクロブタ』も『ミニブタ』も品種名ではなくサイズによる呼び分けに過ぎません。
犬のように『チワワ』『柴犬』といった品種として確立されているわけではなく、体重による区分でしかないのが実態です。
さらに問題なのは、明確な定義基準が存在しないことです。
ブリーダーによって『マイクロブタ』として販売される個体のサイズにはばらつきがあり、想定より大きく成長するケースも報告されています。
購入前には必ず親豚のサイズを確認し、成長後の大きさを予測することが重要です。
飼育方法は基本的に同じ|情報の応用が可能
サイズは異なりますが、飼育方法や必要なケアは基本的に共通しています。
どちらも以下の点で同様の対応が必要です。
- トイレのしつけ(場所を覚える習性)
- 専用フードによる食事管理
- 定期的な蹄の手入れ
- 温度管理(暑さ・寒さに弱い)
- 法的な届出義務(家畜伝染病予防法)
つまり、ミニブタの飼育情報はマイクロブタにもそのまま応用できます。
ただし、必要な飼育スペースや食事量は体重に応じて調整が必要です。
マイクロブタの大きさ・体重・寿命を詳しく解説

飼育を検討する上で最も気になる『サイズ』『寿命』『費用』について、具体的な数値とともに詳しく見ていきます。
成体の体重は18〜40kg|柴犬〜中型犬サイズが目安
マイクロブタの成体時の体重は18〜40kgが標準的な範囲です。
具体的なサイズ感を他の動物と比較してみましょう。
- 柴犬:8〜11kg → マイクロブタはこれより大きい
- コーギー:10〜14kg → マイクロブタと近いサイズ
- フレンチブルドッグ:8〜14kg
- ビーグル:9〜11kg
体長は40〜55cm程度(頭部を除くお尻から肩まで)で、抱っこするには少し重たいサイズ感です。
ただし、個体差が大きく、飼育環境や食事管理によって最終的な体重は変動します。
『ティーカップサイズ』のような極端に小さい個体は成長後も小さいままとは限らないため、過度な期待は禁物です。

寿命は10〜15年|犬と同程度の長い付き合いになる
マイクロブタの平均寿命は10〜15年です。
これは小型犬や中型犬とほぼ同じ寿命で、10年以上にわたる長期的なコミットメントが求められます。
犬や猫と同様に、以下のようなライフステージの変化があります。
- 子豚期(0〜6ヶ月):成長が早く、しつけの重要な時期
- 若豚期(6ヶ月〜2歳):活発で好奇心旺盛
- 成豚期(2〜8歳):安定した性格、最も飼いやすい時期
- 高齢期(8歳以降):運動量低下、健康管理が重要に
高齢になると関節炎や心臓病などのリスクが高まるため、定期的な健康診断が必要です。
『数年だけ飼ってみる』という軽い気持ちでは飼えないことを理解しておきましょう。
参考:マイクロブタの特徴は?大きさ・寿命・お世話の仕方を徹底解説 – 東京コミュニケーションアート専門学校
価格相場は20〜50万円|初期費用の総額目安
マイクロブタの購入価格は20〜50万円が相場です。
血統や月齢、ブリーダーの信頼性によって価格は変動します。
さらに、購入費用以外にも以下の初期費用が必要です。
| 費用項目 | 金額目安 |
|---|---|
| マイクロブタ本体 | 20〜50万円 |
| ケージ・サークル | 2〜5万円 |
| トイレ用品 | 5,000〜1万円 |
| フード・食器 | 5,000円〜 |
| 温度管理器具 | 1〜3万円 |
| 合計 | 25〜60万円以上 |
月々のランニングコストとしては、フード代(月5,000〜10,000円)、医療費(年間数万円)、消耗品費などが発生します。
犬猫と同等かそれ以上の経済的負担を想定しておく必要があります。
マイクロブタの性格と知能|飼い主が驚く5つの特徴

マイクロブタは『ブタ』というイメージとは異なる、魅力的な性格と高い知能を持っています。
ここでは実際に飼育した人が驚く5つの特徴を紹介します。
犬以上の知能|トイレも芸も覚える賢さ
マイクロブタの知能は人間の3歳児相当とされ、犬以上の学習能力を持っています。
具体的には以下のようなことができます。
- トイレのしつけ:生後2〜3週間で自分の名前を覚え、決まった場所で排泄できるようになる
- 芸の習得:『お座り』『お手』『回れ』などの芸を覚える
- 言葉の理解:約20個の単語を理解し、鳴き声で意思表示できる
- 問題解決能力:鼻を使ってドアを開けたり、隠されたエサを見つけたりする
この賢さゆえに、適切なしつけをしないとイタズラが増えるという側面もあります。
退屈すると家具を噛んだり、ゴミ箱を漁ったりすることもあるため、知的な刺激を与える遊びや工夫が必要です。
甘えん坊で寂しがり屋|長時間の留守番は苦手
マイクロブタは非常に社交的で甘えん坊な性格をしています。
飼い主の後をついて回り、膝の上に乗りたがることも多く、犬のように愛情深い関係を築けます。
一方で、長時間の留守番はストレスになりやすいというデメリットもあります。
- 一人暮らしで日中不在が多い環境には不向き
- 寂しさから大声で鳴き続けることがある
- ストレスで攻撃的になったり、食欲不振になることも
共働き家庭や頻繁に外出する生活スタイルの場合、飼育は慎重に検討すべきです。
複数飼いや、在宅時間が長い環境が理想的です。
きれい好き|「ブタ=不潔」は誤解
『ブタは汚い』というイメージは完全な誤解です。
実際には、マイクロブタは非常にきれい好きな動物で、以下のような習性があります。
- 決まった場所で排泄:寝床から離れた場所をトイレにする習性
- 体臭が少ない:犬よりも体臭が弱く、定期的なブラッシングで清潔を保てる
- 泥遊びは体温調節:汗腺が少ないため、暑さ対策で泥浴びをする(不潔だからではない)
適切な飼育環境を整えれば、犬猫と同様に清潔なペットとして暮らせます。
ただし、蹄の手入れや皮膚ケアは定期的に必要で、怠ると皮膚トラブルの原因になります。
好奇心旺盛|鼻で何でも探索する習性
マイクロブタは非常に好奇心旺盛で、鼻を使ってあらゆるものを探索します。
この『ルーティング』と呼ばれる行動は本能的なもので、以下のような行動が見られます。
- 床や壁を鼻で押したり掘ったりする
- カーペットやクッションをめくり返す
- 引き出しや扉を鼻で開けようとする
- 電気コードやコンセントをいじる(危険)
この習性は止めることができないため、飼育環境の工夫が必要です。
床材を工夫したり、探索用のおもちゃを用意したり、危険物を完全に隠すなどの対策が求められます。
子豚期は特に活発なので、部屋の『ブタ対策』は必須です。
鳴き声は意外と大きい|近隣への配慮が必要
マイクロブタの鳴き声は想像以上に大きく、近隣トラブルの原因になることがあります。
感情表現が豊かな分、以下のようなシーンで大きな声を出します。
- 空腹時:『ブーブー』『ギュイギュイ』という大きな鳴き声
- 甘えたい時:『グーグー』という鼻を鳴らす音
- 不満がある時:『ギャー!』という悲鳴のような声
- 興奮時:連続的な鳴き声
特に発情期や要求が通らない時には、耳を塞ぎたくなるほどの音量で鳴くこともあります。
マンションや集合住宅での飼育はトラブルのリスクが高く、一戸建てで防音対策をしていても近隣への配慮は欠かせません。
去勢・避妊手術である程度は落ち着きますが、完全に静かになるわけではないことを理解しておきましょう。
マイクロブタを飼う前に知るべき5つの現実【デメリット】

可愛らしい見た目に惹かれて安易に飼育を始めると、後悔することになりかねません。
ここでは、マイクロブタ飼育の厳しい現実を5つ紹介します。
現実①|届出が必要|家畜伝染病予防法の対象になる
マイクロブタは法律上『家畜』に分類されるため、家畜伝染病予防法に基づく届出義務があります。
具体的には以下の手続きが必要です。
- 飼育開始の届出:所轄の家畜保健衛生所への届出(30日以内)
- 定期報告:毎年2月1日時点の飼育状況を報告
- 異動報告:譲渡・死亡時の報告義務
届出を怠ると罰則(30万円以下の罰金)が科される可能性があります。
犬猫のように自治体への登録だけでなく、国の法律による管理対象であることを理解しておく必要があります。
また、豚熱(CSF)やアフリカ豚熱(ASF)などの伝染病発生時には、移動制限や殺処分の対象になる可能性もゼロではありません。
現実②|マンション・賃貸はほぼ飼育不可
『ペット可』物件でも、マイクロブタは飼育NGとされるケースがほとんどです。
理由は以下の通りです。
- 鳴き声問題:犬以上に大きな声を出すことがある
- 破壊行動:鼻で床や壁を掘る習性で、物件が傷つく
- 重量問題:成長すると40kg近くになり、床への負担が大きい
- 家畜扱い:『ペット』ではなく『家畜』とみなされ、規約で禁止される
実際に、マンションでマイクロブタを飼育している例は持ち家で管理組合の承認を得たケースがほとんどです。
賃貸物件では大家さんの理解を得るのは非常に困難で、無断飼育は契約違反で退去を求められるリスクがあります。
飼育を検討するなら、一戸建ての持ち家が現実的な選択肢です。
参考:マンションでマイクロブタを飼う現実 – 東洋経済オンライン
現実③|診てくれる動物病院が少ない
マイクロブタを診察できる動物病院は全国的に見ても非常に限られています。
犬猫専門の病院ではブタの診察を断られることが多く、以下のような問題があります。
- 専門知識を持つ獣医師が少ない
- 緊急時に対応できる病院が近くにない
- 去勢・避妊手術の費用が高額(10〜20万円以上)
- 予防接種や定期検診の体制が未整備
事前にマイクロブタを診察可能な病院を複数確認しておかないと、いざという時に困ることになります。
また、ブタの医療情報は犬猫ほど蓄積されていないため、治療の選択肢が限られるケースもあります。
医療費も犬猫より高額になる傾向があるため、ペット保険も検討すべきですが、マイクロブタ対応の保険は現状ほとんどありません。
現実④|思ったより大きくなる可能性がある
『マイクロブタ』として購入しても、成長後に予想以上に大きくなるケースが報告されています。
これは以下の理由によるものです。
- 明確な品種定義がない:ブリーダーによって『マイクロブタ』の基準が異なる
- 成長の個体差:遺伝的要因や食事量で最終サイズが変わる
- 悪質な販売:ミニブタを『マイクロブタ』として販売する業者の存在
- 成長期間が長い:2〜3年かけてゆっくり成長するため、予測が難しい
実際に『20kgと言われて購入したのに、50kg以上になった』という事例もあります。
購入時には必ず両親のサイズと血統を確認し、信頼できるブリーダーから迎えることが重要です。
また、『大きくなっても最後まで責任を持って飼育する』という覚悟が必要です。
現実⑤|10年以上の長期コミットメントが必要
寿命が10〜15年ということは、人生の大きな決断が必要ということです。
飼育を始める前に、以下のライフイベントを想定しておく必要があります。
- 転勤・引っ越し:ペット可物件が限られる
- 結婚・出産:家族構成の変化
- 経済状況の変化:医療費・飼育費の継続的な負担
- 高齢期の介護:歩行困難になった40kgの動物を介護できるか
『可愛いから』『癒されたいから』という理由だけでは、10年後まで責任を持てない可能性があります。
また、マイクロブタは犬猫のように簡単に里親が見つかる動物ではなく、飼育放棄は現実的に困難です。
家族全員が長期的に飼育に同意し、万が一の預け先(ペットシッター、親族など)も確保しておくことが求められます。
マイクロブタに会える場所|まずは体験から始めよう

いきなり購入するのではなく、実際にマイクロブタと触れ合ってから判断することを強くおすすめします。
写真や動画では分からない『鳴き声の大きさ』『体の重さ』『臭い』などを体感できます。
マイクロブタカフェで触れ合い体験ができる
全国各地にマイクロブタと触れ合えるカフェが増えています。
代表的な施設としては以下があります。
- mipig cafe(東京・原宿、大阪、名古屋など)
- pignic farm & cafe(神奈川)
- その他地域の動物カフェ
カフェでは実際にマイクロブタを抱っこしたり、おやつをあげたり、一緒に遊んだりすることができます。
また、飼育に関する質問もスタッフに直接聞けるため、リアルな情報を得る絶好の機会です。
特に以下の点を確認しておきましょう。
- 鳴き声の音量と頻度
- 実際の体重と抱っこした時の重さ
- 性格の個体差(おとなしい子、活発な子)
- 日常的なお世話の内容
ブリーダー見学で飼育環境を確認する
購入を具体的に検討する段階では、必ずブリーダーの施設を見学してください。
見学時に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 親豚の確認:両親のサイズを実際に見せてもらう
- 飼育環境:清潔で広さが十分か
- 健康状態:子豚が元気で目に輝きがあるか
- 血統書・健康診断書:正式な書類があるか
- アフターサポート:購入後の相談体制があるか
悪質なブリーダーの特徴として、以下が挙げられます。
- 親豚を見せることを拒否する
- 施設見学をさせない(写真のみ)
- 極端に安い価格で販売
- 『絶対に小さいまま』と保証する
信頼できるブリーダーは、飼育の大変さも正直に説明してくれます。
『簡単に飼える』『手がかからない』といった甘い言葉だけを並べる業者は避けるべきです。

まとめ|マイクロブタとは何かを理解して後悔のない選択を

マイクロブタは犬のように賢く、甘えん坊で愛情深いペットです。
しかし、その飼育には以下のような現実的な課題があります。
- 法的義務:家畜伝染病予防法による届出が必須
- 住環境:マンション・賃貸での飼育はほぼ不可能
- 医療体制:診察可能な動物病院が限られる
- サイズの不確実性:予想以上に大きくなる可能性
- 長期コミットメント:10年以上の責任ある飼育
『可愛いから』という理由だけで飼い始めると、後悔する可能性が高い動物です。
一方で、適切な環境と覚悟があれば、これ以上ないパートナーになってくれます。
まずはマイクロブタカフェで触れ合い、ブリーダー見学を重ね、家族全員で飼育について十分に話し合ってから決断してください。
『マイクロブタとは何か』を正しく理解し、現実を受け入れた上での飼育こそが、ブタさんにとっても飼い主にとっても幸せな関係を築く第一歩です。


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